バイアグラは比較的、副作用が出やすいED治療薬と言われています。
個人差が大きい為、バイアグラを服用する前に「どのような副作用が出るのか」把握しておきましょう。
バイアグラの副作用を確認するこの記事では、バイアグラの副作用について詳しく解説していきます。
- 発現率が高いバイアグラの主な副作用
- バイアグラの副作用一覧まとめ
- バイアグラの副作用に関する臨床試験データ
- バイアグラの副作用が現れた場合の対応策
- バイアグラの副作用に関するQ&A
バイアグラの服用を検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
発現率が高いバイアグラの副作用
発現率が高いバイアグラの副作用は、以下2つと言われています。
- 血管拡張(ほてり、紅潮)
- 頭痛
上記の副作用について、1つずつ簡単に解説していきます。
参照元
血管拡張(ほてり、紅潮)
最も出やすい副作用は、血管拡張による「ほてり」や「※紅潮」と言われています。
※紅潮:顔が赤みをおびる事
発生率は5.78%と高めですが、性行為に支障をきたさない場合は、特に気にする必要ありません。
バイアグラには血管拡張作用があるので、「ほてりや紅潮が出る=効果が発現している合図」と捉える事も出来ます。
頭痛
血管拡張の次に出やすい副作用は「頭痛」と言われており、発生率は3.87%とやや高めです。
我慢出来る程度の頭痛でしたら、特に気にする必要はありません。
性行為に支障をきたすほど強く出る場合もある為、頭痛の対応策も併せて覚えておいた方が良いでしょう。
発現率が低いバイアグラの副作用一覧
発現率が1%未満と言われている、バイアグラの副作用を表にまとめました。
全て確認する必要はありませんが、「発現率が0.1%~1%未満の副作用」は確認しておきましょう。
発現率が0.1%~1%未満の副作用
循環器 | 胸痛、動悸、頻脈 |
精神・神経系 | めまい、傾眠、昏迷 |
肝臓 | AST増加 |
消化器 | 悪心、胃腸障害、口渇、消化不良、腹痛 |
呼吸器 | 鼻炎 |
筋・骨格系 | 関節痛、筋肉痛 |
皮膚 | 発疹 |
感覚器 | 眼充血、結膜炎、彩視症、視覚障害 |
その他 | CK増加、疼痛、熱感 |
発現率が0.1%未満の副作用
循環器 | 高血圧、不整脈、不完全右脚ブロック、末梢性浮腫 |
精神・神経系 | 異常感覚、下肢痙攣、記憶力低下、興奮、緊張亢進、錯乱、思考異常、神経炎、神経過敏、神経症、不安、不眠症、無気力 |
肝臓 | ALT増加、LAP上昇、LDH増加、血中トリグリセリド増加、γ-GTP増加、血清リン脂質上昇、血中アミラーゼ増加、血中アルブミン減少、血中ビリルビン増加、総蛋白減少 |
消化器 | おくび、胃炎、胃不快感、下痢、口唇乾燥、舌障害、白舌、腹部膨満、便秘、嘔吐、嚥下障害 |
泌尿・生殖器 | 陰茎痛、射精障害、朝立ちの延長、半勃起持続 |
呼吸器 | 呼吸障害、鼻閉、咽頭炎、喘息 |
筋・骨格系 | 骨痛、背部痛 |
皮膚 | そう痒症、眼瞼そう痒症、脱毛症、男性型多毛症、発汗、皮膚乾燥、皮膚障害、紅斑 |
血液 | ヘマトクリット減少、ヘマトクリット増加、ヘモグロビン減少、リンパ球減少症、リンパ球増加症、好酸球増加症、赤血球減少症、赤血球増加症、白血球増加症 |
感覚器 | 眼乾燥、眼痛、屈折障害、光視症、味覚異常、味覚消失、流涙異常、羞明 |
その他 | BUN増加、インフルエンザ症候群、リンパ節症、血中ナトリウム減少、血中リン増加、体重増加、血中尿酸増加、ウロビリノーゲン陽性、尿中ブドウ糖陽性、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性、疲労、無力症 |
発現率が頻度不明の副作用
循環器 | 心筋梗塞、低血圧、失神 |
泌尿・生殖器 | 勃起の延長、持続勃起、尿路感染、前立腺疾患 |
呼吸器 | 鼻出血、気道感染症、副鼻腔炎 |
感覚器 | 霧視、視力低下、網膜出血、網膜静脈閉塞、突発性難聴 |
その他 | 過敏性反応、感染症 |
危険性が高い重篤なバイアグラの副作用
以下2つの副作用は危険性が高いので、バイアグラを服用する際は注意が必要です。
- 非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)
- 持続勃起症(プリアピズム)
非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)
非動脈炎性前部虚血性視神経症とは、動脈が狭くなる事で起こる「眼」の疾患です。
突然、下半分や上半分が見えなくなるケースが多く、中心部分が見えなくなる場合もあると言われています。
持続勃起症(プリアピズム)
持続勃起症とは、性的刺激や性的興奮とは無関係に4時間以上、勃起状態が続いてしまう症状です。
放置すると手遅れになってしまう場合もある為、上記の症状が現れたらすぐに診察を受けてください。
バイアグラの副作用に関する臨床試験データ
バイアグラの副作用に関する臨床試験データが公開されているので、簡単に解説していきます。
- 国内で行われた臨床試験の副作用発現率
- 外国で行われた臨床試験の副作用発現率
- 使用成績調査の副作用発現率
※使用成績調査とは?
販売から3年間、副作用の発現状況や品質、有効性を確認する調査の事
参照元
国内で行われた臨床試験の副作用発現率
国内での副作用発現率は、以下の通りです。
評価対象例数 | 157例 |
発現例数 | 65例 |
発現率(%) | 41.40% |
【発現率が特に高かった副作用5つ】
- 血管拡張(ほてり、潮紅):17例(10.83%)
- 頭痛:17例(10.83%)
- 昏迷:3例(1.91%)
- AST(GOT)増加 :3例(1.91%)
- 好酸球増加症 :3例(1.91%)
※昏迷とは?
意識障害の1つ
意識はあるが、外的刺激に反応しない状態
※AST(GOT)増加とは?
アミノ酸を作る働きを持つ酵素
この数値が高いと肝機能障害が疑われる
※好酸球増加症とは?
好酸球=白血球の一種
好酸球が増えすぎると、臓器障害を引き起こす可能性がある
「血管拡張」と「頭痛」が多い傾向にある為、この2つの副作用は特に注意しておく必要があります。
3~5も比較的出やすい副作用と言われていますが、過剰に意識する必要はないでしょう。
「バイアグラの服用が不安…」と感じた方は、副作用の発現率が低い傾向にある「シアリス」が良いかもしれません。
外国で行われた臨床試験の副作用発現率
外国での副作用発現率は、以下の通りです。
評価対象例数 | 823例 |
発現例数 | 261例 |
発現率(%) | 31.71% |
【発現率が特に高かった副作用5つ】
- 血管拡張(ほてり、潮紅):125例(15.19%)
- 頭痛:109例(13.24%)
- 消化不良:28例(3.4%)
- めまい:18例(2.19%)
- 鼻咽頭炎:16例(1.94%)
最も多かった副作用は、国内と同様に「血管拡張」と「頭痛」でした。
3~5の副作用も比較的出やすい傾向にある為、注意しておいた方が良いでしょう。
使用成績調査の副作用発現率
使用成績調査での副作用発現率は、以下の通りです。
評価対象例数 | 3152例 |
発現例数 | 166例 |
発現率(%) | 5.27% |
【発現率が特に高かった副作用6つ】
- 血管拡張(ほてり、潮紅):97例(3.08%)
- 頭痛:34例(1.08%)
- 動悸:13例(0.41%)
- 胸痛:4例(0.13%)
- 熱感 :4例(0.13%)
- 彩視症 :4例(0.13%)
最も多かった副作用は、国内・海外の臨床試験と同様に「血管拡張」と「頭痛」でした。
動悸や胸痛、熱感が出たとしても、性行為に支障をきたさない程度であれば、特に気にする必要はないでしょう。
彩視症が出た場合は、少し注意が必要です。
彩視症とは、視界に色のフィルターがかかった様に見える症状の事です。
「赤視症」や「緑視症」等々に分類されますが、その中でも視野に青いフィルターがかかった様に見える「青視症」が現れる傾向にあります。
彩視症は重篤な副作用ではありませんが、非動脈炎性前部虚血性視神経症の可能性もあるので注意しておきましょう。
バイアグラを飲んではいけない人もいる
副作用について解説してきましたが、バイアグラを服用してはいけない方もいらっしゃいます。
- 併用禁忌薬を服用している
- 重度な肝機能障害を患っている
- 低血圧または高血圧 など
例をいくつか挙げましたが、上記はあくまでも一部に過ぎません。
万が一、上記に該当する方がバイアグラを服用してしまった場合、重篤な副作用が出る可能性もあります。
従って、バイアグラを初めて服用する場合は、「服用しても問題ないかどうか」を医師に確認してもらいましょう。
バイアグラの副作用が現れた場合の対応策
続いて、以下副作用が出た場合の対応策を解説していきます。
- 頭痛
- 胸焼け、腹痛、消化不良
- 上記2つ以外の副作用
頭痛の対応策
頭痛が出た場合、以下成分が含まれている解熱鎮痛剤の併用を推奨致します。
市販薬 | |
ロキソプロフェンナトリウム水和物 | ロキソニン など |
アスピリン | バファリン など |
イブプロフェン | イブA など |
上記の解熱鎮痛剤は、バイアグラの併用禁忌に該当しない為、ご安心ください。
解熱鎮痛剤以外の対応策だと、「頭を冷やす」のも有効とされています。
胸焼け・腹痛・消化不良の対応策
胸焼けや腹痛、消化不良が出た場合、以下成分が含まれている薬を併用してみてください。
- ファモチジン(ガスター)
- ランソプラゾール(タケプロン)
- ニザチジン(アシノン錠)
市販薬の場合、以下のような胃薬が良いかもしれません。
- 第一三共胃腸薬
- 大正漢方胃腸薬
- 太田胃散A
- ガスター10
解熱鎮痛剤と同様に、上記もバイアグラの併用禁忌に該当しない為、ご安心ください。
どの副作用でも共通の対応策
以下の対応策はどの副作用でも共通ですので、頭の片隅に入れておきましょう。
対応策 | |
50mgを服用している場合 | 25mgに減らしてみる 服用を中止する |
25mgを服用している場合 | 別のED治療薬を試してみる 服用を中止する |
副作用の発現率は用量(mg)によって異なるので、まずは服用量を減らしてみましょう。
25mgでも副作用が出る場合、根本的に体質に合わない可能性がある為、別のED治療薬を試してみた方が良いかもしれません。
バイアグラの副作用に関するQ&A
最後に、バイアグラの副作用に関するQ&Aを紹介します。
- バイアグラで死亡した人がいるって本当ですか?
- 50mgと25mg、副作用の発現率は変わるのでしょうか?
- バイアグラODフィルムでも同様の副作用が出るのでしょうか?
- バイアグラとジェネリック医薬品の副作用は同じですか?
- 副作用が消えるまで、どのくらい時間がかかりますか?翌日まで続きますか?
- バイアグラ100mgの副作用は、やはり強いのでしょうか?
- 使用期限が切れたバイアグラは副作用が出やすいのでしょうか?
- バイアグラを飲むと、むくみや下痢になります。これは副作用でしょうか?
Q1、バイアグラで死亡した人がいるって本当ですか?
バイアグラの死亡事例は存在しますが、主な死亡原因は「禁忌薬との併用」とされています。
従って、医師の診察を受けた上でバイアグラを服用すれば、死亡する確率は「ほぼ0%」と言って問題ないでしょう。
しかし、診察時に以下のような行為を行った場合、死亡リスクが高くなる可能性があるのでご注意ください。
- 普段飲んでいる薬を報告しない
- 持病がある事を報告しない
- 処方してもらう為、嘘の健康状態を伝える
Q2、50mgと25mg、副作用の発現率は変わるのでしょうか?
臨床試験データによると、バイアグラ50mgの副作用発現率は、25mgの約2倍になるデータが公開されていました。
【65歳未満】
バイアグラ25mg | バイアグラ50mg | |
評価対象症例 | 52名 | 39名 |
副作用発現例数 | 8名 (15.4%) |
15名 (38.5%) |
【65歳以上】
バイアグラ25mg | バイアグラ50mg | |
評価対象症例 | 8名 | 19名 |
副作用発現例数 | 1名 (12.5%) |
4名 (21.1%) |
従って、バイアグラの副作用が気になる方は、25mgからの服用を推奨致します。
Q3、バイアグラODフィルムでも同じ副作用が出るのでしょうか?
バイアグラODフィルムにもシルデナフィルが含まれている為、バイアグラと同様の副作用が現れます。
あくまでも「錠剤タイプ」か「フィルムタイプ」かの違いでしかありません。
Q4、バイアグラとジェネリック医薬品の副作用は同じですか?
ジェネリック医薬品にもシルデナフィルが含まれている為、バイアグラと同様の副作用が現れます。
しかし、「製造方法」や「添加剤」等々が異なっている為、「現れる副作用」や「得られる効果の強さ」が多少変わるかもしれません。
当院ではバイアグラのジェネリック医薬品である、シルデナフィル錠「キッセイ」を取り扱っております。
Q5、副作用が消えるまで、どのくらい時間がかかりますか?翌日まで続きますか?
バイアグラの効果が切れれば、副作用も自然に消えると言われているので、服用後4時間~5時間程度かかります。
基本的に翌日まで副作用が続く事はありませんので、ご安心ください。
万が一、翌日まで副作用が続いている場合、体に異変が起こっている可能性が考えられる為、病院で診察を受けた方が良いかもしれません。
Q6、バイアグラ100mgの副作用は、やはり強いのでしょうか?
バイアグラ100mgの副作用は、25mgや50mgより強く出る可能性があります。
また、国内では25mgと50mgしか承認されていない為、「個人輸入代行業者」経由でバイアグラ100mgを購入する必要があります。
偽物を販売している可能性があり、購入リスク・服用リスク共に高いと言わざるを得ない為、当院ではバイアグラ100mgを推奨致しません。
Q7、使用期限が切れたバイアグラは副作用が出やすいのでしょうか?
使用期限が切れたバイアグラを服用した場合、予期せぬ副作用が出る可能性もあります。
リスクが高くなる事は間違いありませんので、処方から時間が経過したバイアグラを服用する場合は、必ず使用期限を確認してください。
医薬品の使用期限は、3年~5年と言われています。
Q8、バイアグラを飲むと、むくみや下痢になります。これは副作用でしょうか?
発生率は0.1%未満ですが、「下痢」と「むくみ」の副作用も報告されています。
バイアグラと相性が悪い可能性がある為、服用を中止した方が良いかもしれません。
ED治療の為にバイアグラを服用している場合は、別のED治療薬の服用を検討してみましょう。
当院で扱っているED治療薬

バイアグラ25mg | 1錠1,780円 |
---|---|
バイアグラ50mg | 1錠1,980円 |

シアリス10mg | 1錠1,780円 |
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シアリス20mg | 1錠1,880円 |

レビトラ10mg | 取り扱いなし |
---|---|
レビトラ20mg | 1錠1,880円 |
