
目次
- バイアグラ(有効成分:シルデナフィル)
- バイアグラが向いているのはどんな人?
- バイアグラの効果
- バイアグラの副作用
- バイアグラの購入方法
- バイアグラの飲み方
- バイアグラのジェネリック医薬品
- バイアグラ雑学
- まとめ
バイアグラ(有効成分:シルデナフィル)
バイアグラ(有効成分:シルデナフィル)は、飲み薬によるED治療の大きな一歩を踏み出すきっかけとなったお薬です。
1998年にアメリカで開発され、その1年後には日本でも販売がスタート。
"ブルーダイヤモンド"や"夢の薬"とまで呼ばれ、一時は社会現象にまでなったことは記憶に新しい中高年世代もいるのではないでしょうか。
そのため今でもED治療薬といえば、バイアグラをイメージする人も少なくありません。
ただその知名度ゆえに、良い意味でも悪い意味でも噂が先行しているお薬でもあります。
正しく使いこなせるようになるためにも、ここからバイアグラがどんなお薬か詳しく見ていきましょう。
バイアグラが向いているのはどんな人?
バイアグラが向いている人としてあげられるのが、
* 鋭い効き目が欲しい人
* 短時間で楽しみたい人
* ED治療薬を飲み慣れてる人
こうした人とバイアグラの相性は良く、効き目こそ長持ちしませんがED治療薬の中でもその馬力はトップクラスとの呼び声も高いです。
それゆえにバイアグラユーザーからは使いこなすには少し慣れが必要とも言われていますが、はじめての人でも飲み方さえ知っていれば十分に使いこなせます。
「1回の性行為に集中したい」、そんな男性にこそ選んでもらいたいのがバイアグラと言えるでしょう。
バイアグラの効果
バイアグラの効果は、勃起の補助です。
勃起できない、あるいはEDの症状として多い硬さを維持できない(中折れ)といった状態を改善してくれ、満足な性行為を行えるようサポートしてくれます。
こうした効果はバイアグラの使用がはじめての人であっても期待できるため、毎日服用せずとも必要に応じて使用するだけで効果が得られます。
また覚えておきたいのが、バイアグラには性欲を高めるような効果はありません。
催淫剤や性欲増進剤のような効能はみられないので、あくまでも勃起のサポートを目的とした使用が望まれます。
バイアグラの効き目は重度のEDにも認められており、病気など身体の原因だけでなく、心のトラブルからくるEDに対しても一定の効果が期待できます。
ちなみにバイアグラによって勃起の改善が認められた人の割合は非常に高く、18〜70歳までを対象とした長期試験の結果を抜粋したデータが次のとおりです。
【改善数】
- 25mg:57人
- 50mg:108人
- 75mg:44人
- 100mg:45人
- 合計:256 / 292人(87.7%)
海外データのため日本では認められていない75mgと100mgも含まれていますが、87.7%の人にEDの改善が認められています。
しかも国内処方が可能な50mgによる改善数がもっとも多いことから、バイアグラは多くの人に効果が期待できるお薬と言えるでしょう。
バイアグラの効果が現れるまでの時間
バイアグラの効果が現れるまでの時間は、25mgと50mgでは次のようになっています
25mg ⇨ 0.8±0.6時間
50mg ⇨ 0.9±0.4時間
いずれも使用してから30分から1時間ほどで効果が現れ、用量の違いによる時間の差はほとんどありません。
このようにバイアグラが身体に吸収されてから効果が現れるまでには、一定の時間がかかります。
その日の体調などによっても若干変化するので、効果が現れるまでの時間は"1時間"を見ておけば問題ありません。
バイアグラの効果が持続する時間
バイアグラの効果が持続する時間は、
25mg ⇨ 約3時間
50mg ⇨ 約5時間
時間が短いか長いかは人それぞれですが、1回の性行為には十分な持続時間となっています。
ここで注意点として、バイアグラの効き目が弱まってくるタイミングである半減期を考慮しなければなりません。
バイアグラは大体2〜3時間で効き目が弱まってくるので、効きはじめの前半で性行為にうつれると効果をより実感しやすいと言えるでしょう。
バイアグラ25mgと50mgでは効果が違う?
バイアグラの効果の強弱の違いを見る際に、AUCと呼ばれる成分の濃度と時間の関係を表す面積グラフがあります。
25mgと50mgでAUCを比較してみると、
25mg ⇨ 231±103(ng・hr/ml)
50mg ⇨ 504±202(ng・hr/ml)
用量が増えることで面積は増加しているため、25mgと50mgでは効き目の強弱に違いがあることがわかります。
ただしお薬すべてに共通して言えることですが、より低い用量で効果が得られるのであればそれに越したことはありません。
効果が強いということは、副作用が強く出るおそれがあることも意味します。
バイアグラも25mgから治療スタートし、もし思うように効果が得られなければ医師と相談しながら50mgに増量するか判断するのが良いことは覚えておいてください。
バイアグラは錠剤とフィルムでは効果が違う?
バイアグラには一般的な錠剤と水なしで使用できるフィルムがあり、飲み方の違いによって効果が違うのかは気になるところです。
それぞれ0〜14時間までAUC(成分濃度と時間の面積)を比較したデータを見てみると、
バイアグラ錠50mg
⇨ 606±211(ng/ml)
バイアグラODフィルム50mg(水なし/水あり)
⇨ 642±184(ng/ml)/ 643±327(ng/ml)
データ上ではわずかにバイアグラODフィルム50mgの方が効果は高いとも言えますが、勃起時に効果の差を感じるほどではないです。
そのためバイアグラの錠剤かフィルムかは効果の差で選ぶのではなく、シチュエーションに応じた使いやすさや飲みやすさから選んでみると良いでしょう。
バイアグラが効かない場合の原因と対処法
バイアグラが効かない場合の原因と対処法は、服用前にあることがほとんどです。
ありがちな原因をいくつかピックアップしたので、「効かなかった」と感じた人は対処法をうまく活用してみてください。
■ 服用前の食事
バイアグラはED治療薬の中でも食事の影響を受けやすく、服用前に食事をしてしまうと思うような効き目が得られない原因になります。
特に男性が好んで口にしそうな、ラーメン、丼もの、揚げ物、焼肉etc…こうしたハイカロリーな食事の後での服用は避けたいところです。
その日にバイアグラが必要になるとわかっているのであれば、服用のタイミングに合わせて空腹をキープしてみてください。
もし食事のタイミングが合わなければ食事量は腹6〜7分目に抑え、
和食などの油分の少ない食事
⇨ 2時間ほど消化を待って服用
脂っこい食事
⇨ 6〜7時間ほど空けてから服用
食事内容によって消化されるのを待ち、バイアグラが吸収されやすい状態で服用するよう心がけましょう。
■ アルコール
普段と同じ量のアルコールを飲んでしまうと、性的な興奮や刺激の神経伝達が鈍くなってしまい勃起機能の低下を招くことがあります。
またアルコールにもバイアグラと似たような血管拡張作用があるため、飲み過ぎは血圧が下がりすぎてしまい性行為どころではなくなってしまうことも。
アルコールを少量に抑えることができればリラックス作用も期待できますが、
- アルコールに弱い
- 血圧が低い
こうした人は、バイアグラを服用する日のアルコールは控えるのが無難と言えるでしょう。
■ 不安や緊張
「また失敗するかも」といった不安や緊張が強いと、バイアグラの効果にも影響してしまうことがあります。
不思議かもしれませんが人の思い込みがお薬の効果に影響することがあり、治療にプラスに働くことを"プラセボ効果"、マイナスに働くことを"ノセボ効果"と呼びます。
特にバイアグラをはじめて服用する人は効果に疑いがある人もおり、ノセボ効果によって本当に効果が得られないケースがあります。
「信じるものは救われる」なんて言葉があるように、せっかく服用するのであれば治療効果を信じて服用してみてください。
バイアグラの副作用
バイアグラの副作用ですが、販売後の使用成績調査のデータから全体の5.3%(166 / 3152例)にみられることがわかってます。
主な副作用症状としては、
- ほてり(3.2%:100例)
- 頭痛(1.1%:34例)
- 動悸(0.4%:13例)
これらの症状は血管拡張作用に伴ってみられやすく、さらに26週と長期に渡って行われた特別調査においても6.6%(27 / 407例)と大きな差は認められていません。
このことから服用上の安全性に対しての評価も問題ないとされ、バイアグラは長期使用にも適したED治療薬と言えるでしょう。
ここでご紹介した「販売後の使用成績調査」と、添付文書などに記載されている「臨床試験の結果」の違いですが、調査した時期が厚生労働省から承認される前後の違いとなります。
もしクリニックごとでのデータの違いに混乱している人は、そのデータがいつのタイミングで集計されたのかをチェックしてみてください。
また副作用については、必ずしもデータどおりにはいきません。
年齢や体質、健康状態、さらにはその日の体調によって個人差があることは覚えておきたいところです。
そのためバイアグラの副作用データについては、あくまでも安全性を示すための1つの目安と捉えておくようにしましょう。
心臓に関わる副作用はある?
バイアグラの服用によって、死亡例を含む心筋梗塞などの重い症状が現れた例があります。
参照元:Viagra orgy man collapses(The Sun内記事からの引用)
ただし誤解してはいけないのが、症状はある一定の条件が揃ってしまったために起こっています。
- 用量用法
- 飲み合わせ
- 禁忌
どれか1つでも守らないと心臓に関わる副作用が起こる可能性があり、最悪ケースでは命の危険もあります。
バイアグラは安全に服用できるED治療薬ではありますが、それは誰しもに言えることではありません。
知らずに服用しただけでは済まないので、安全に使用するためには医師の診察によって服用できる状態かを確認することが大切です。
バイアグラ服用後に頭痛がひどい時は
バイアグラ服用後に、頭痛に悩まされる人がいます。
これは血管拡張作用によって、周りの神経が刺激されることが原因だと考えられています。
頭痛がひどい時の対処方法としては、
- 消炎鎮痛剤の併用(ロキソニン、バファリン、イヴなどの市販薬でもOK)
- 用量を下げる
- 性行為を中止して様子をみる
いずれかを試すようにしましょう。
またアルコールを飲んだ時に頭痛が起こりやすい人は、バイアグラでも頭痛が起こりやすい傾向にあります。
バイアグラの購入方法
バイアグラはどこで買えるのか、今のところ購入方法としてあげられるのは3つです。
- 通院による処方
- オンライン処方
- 海外サイトを利用した個人輸入
通院による処方は、医師からその場でバイアグラを購入できるポピュラーな入手方法です。
一方で通院時間が取れない人や近くに処方するクリニックがない人からは、自宅に郵送してもらえるオンライン処方が支持されています。
また海外サイトを利用した個人輸入ですが、医師を通さないので購入方法としてはグレーゾーンです。
日本にはない100mgや低価格なジェネリックもあるので魅力はありますが、バイアグラは誰でも服用できるわけではないので控えるのが無難でしょう。
当クリニックでは、バイアグラのオンライン処方を行っています。
予約時に簡単な問診票に答えていただければ、5分ほどの電話で郵送が可能です。
クリニックまで足を運ぶ勇気が出ないという人も、対面の必要がないオンライン処方を検討してみてください。
バイアグラは薬局で買える?
バイアグラはお近くの薬局やドラッグストアをはじめ、Amazonなどの国内通販サイトなどでも買うことはできません。
これは医師のみが取り扱うことのできる「処方せん医薬品」となっているためで、バイアグラを買うには必ず医師の処方せんが必要になります。
ただ日本の薬局でバイアグラが買える日が訪れる可能性は、ゼロではないです。
イギリスでは2017年11月28日に、世界初となるバイアグラの処方箋なしでの販売を認めており、薬局で買える唯一のED治療薬となっています。
今のところ日本で市販される見通しはないものの、イギリスの例にならって処方環境の見直しが入る可能性は今後十分にありえると言えるでしょう。
日本でも処方のルールが変わる日を期待しつつ、今のところは安全に服用できる医師からバイアグラを買うようにしてください。
通販で売っているバイアグラは安全?安心?
通販で売っているバイアグラは危険です。
その理由としてあげられるのが、インターネットで入手したED治療薬の約40%が偽造品という事実です。
ほぼ2回に1回は偽物を口にしてしまう可能性があり、考えられるリスクには次のようなことがあげられます。
- 効果がない
- 予測できない副作用
- 健康被害
- 輸送上のトラブル
etc…
1錠あたりの安さや医療機関に受診したくないというだけで、本来は安心して服用できるはずのバイアグラに自らリスクを付け足す必要はないでしょう。
またバイアグラの偽造品は精巧に造られているものが多く、見ただけで偽物かを見分けるのは医師でも難しいです。
一般の人であればなおのことで、飲んでみるまでわからないロシアンルーレットのような服用は控えるようにしてください。
参照元:韓国最大の偽造医薬品販売業者逮捕
参照元:偽造ED治療薬4社合同調査結果
参照元:偽造ED医薬品四社合同調査
もし通販によって失敗してしまうとバイアグラのみならず、ED治療薬そのものに不信感や不安を抱いてしまい、その後のED治療に影響が出る可能性も十分に考えられます。
肉体的な意味での健康はもちろん精神的なダメージにもなりかねないので、長期的な服用になることも考えてバイアグラは医師の管理のもとで服用しましょう。
バイアグラの飲み方
バイアグラの種類には錠剤とフィルム剤があり、それぞれの飲み方は次のとおりです。
バイアグラ錠
⇨ 水またはぬるま湯で1回1錠を服用
バイアグラODフィルム
⇨ 1回1フィルムを舌の上にのせ唾液で溶かして服用
どちらも連続して服用する場合には間隔を24時間以上空ける必要があるため、"1日1回のみの服用"と覚えておけば間違いないはずです。
またバイアグラODフィルムに限っては、水に溶けやすいです。
そのため服用時は、乾いた手でフィルムをパッケージから取り出すようにしてください。
ちなみにフィルムが上アゴに張り付くことがありますが無理に剥がそうとはせず、口の中で自然に溶けるのを待つようにしましょう。
バイアグラODフィルムについては、水の有無で吸収量や効き目の強弱を比較できるデータがあります。
バイアグラODフィルム50mg | 吸収量(Cmax) | 効果の強弱(AUC14) |
水で服用 | 236±129 ng/mL | 643±327 ng・hr/mL |
水なしで服用 | 234±73 ng/mL | 642±184 ng・hr/mL |
データ上では若干ですが、水で飲んだ方が効果を期待できると言えます。
ただ水の有無での変化は大きな差があるとまでは言えないので、錠剤にはない水なしで服用できるメリットを活かした服用がおすすめです。
バイアグラ服用のタイミング
バイアグラ服用のタイミングは、性行為の約1時間前とするのがもっとも効果的です。
25mgと50mgそれぞれ効き始めまでの時間(Tmax)を見てみると、
25mg ⇨ 48 ± 36(分)
50mg ⇨ 54 ± 24(分)
個人差やその日の体調によっても変わってきますが、データからも60分を目安に服用しておけば安心なことがわかります。
はじめはバイアグラを飲むタイミングに慣れが必要ですが、服用を続けていくうちにタイミングも次第につかめます。
効き始めが遅れたり、途中の効き目切れを心配しないためにも、性行為の約1時間前に飲むようにしてみてください。
バイアグラと食事の関係
バイアグラはED治療薬の中でも、特に食事の影響を受けやすいです。
食前と食後でバイアグラ50mgを服用したデータを比較してみると、
効果が現れるまでの時間 | 吸収量(Cmax) | 効果の強弱(AUC∞) | |
空腹での服用 | 1.2時間 | 255 ng/mL | 806.2 ng・hr/mL |
食後の服用 | 3時間 | 149 ng/mL | 697.5 ng・hr/mL |
食後の服用ではすべての数値が明らかに下がっており、バイアグラのパフォーマンスを低下させていることがわかります。
これは食べ物に含まれている脂質や油が腸に張り付いてしまい、バイアグラの吸収を妨げるのが原因です。
効果が弱まったり、効き始めるまでに時間がかかることもあり、失敗の原因になりがちなので"バイアグラは食事に弱い"と覚えておきましょう。
バイアグラは食事だけでなく、飲み物であっても効き目を左右します。
特に注意しておきたいのが、
グレープフルーツジュース
⇨ バイアグラの代謝を遅らせてしまい、副作用が起こりやすくなる
脂肪分の多い飲み物(牛乳など)
⇨ 食事と同様に脂質が多く、バイアグラの吸収の妨げになってしまう
酒
⇨ 血圧低下による症状や神経の働きが鈍り勃起機能が低下
本来の効果を得られない原因になるので、服用当日に口にするものには気をつかっておくのが間違いありません。
また服用してから1時間ほど経過すれば、食事はなにを食べても問題ありません。
バイアグラが吸収される前の行動に気をつけるのが何より大切です。
バイアグラ服用の注意点
バイアグラ服用の注意点には、次のことがあげられます。
- 併用禁忌薬
- 併用注意薬
- 禁忌(服用できない人)
誰でも使用できるお薬ではなく、こうした特定のお薬や持病、さらには年齢や体質などによっては健康を損ねたり、病状を悪化させるケースもあります。
もしバイアグラを服用できるかだけでも事前に知りたいという人は、詳細を下記のページで解説していますので確認してみてください。
バイアグラのジェネリック医薬品
バイアグラはすでに特許を満了しているため、ジェネリック医薬品によって費用を抑えた服用も可能です。
ジェネリック医薬品に対しては"安かろう悪かろう"のイメージを持つ人もいますが、その有効性や安全性はバイアグラと同等と認められています。
実際に当クリニックでも処方しているシルデナフィル錠VI「キッセイ」とバイアグラを比較してみると、
効果の強弱(AUCt) | 吸収量(Cmax) | |
シルデナフィル錠50mgVI「キッセイ」 | 516.045 ±162.226 ng・hr/mL |
184.457 ±67.259 ng/mL |
バイアグラ50mg | 544.216 ±180.767 ng・hr/mL |
187.487 ±80.253 ng/mL |
それぞれに大きな差はなく、その差も厚生労働省の定める±20%の範囲にとどまっています。
そのため使用感に変化を感じることはほとんどないため、服用コストを抑えつつ、これまでと変わらない効果を期待できると言えるでしょう。
参照元:シルデナフィル錠50mgVI「キッセイ」及び標準製剤の薬物動態パラメータ
参照元:後発医薬品品質情報
バイアグラ雑学
バイアグラ雑学として、気になる質問をピックアップしFAQ形式でまとめました。
もし気になる内容があれば、今後の参考にしてみてください。
バイアグラの意味は?
バイアグラの意味には諸説ありますが、次の3つが有力とされています。
① みなぎる精力をイメージしてできた造語
英語で「生き生きとした」や「活力」を意味するのが、"Vital"や"Vigor"です。
これに北米でもっとも大きな滝であるNiagara(ナイアガラ)を組み合わせた造語が、Viagra(バイアグラ)だとする説があります
② 性欲旺盛な王様
タージマハルをつくった王はそれはそれは性欲旺盛だったようで、愛妃との間に14人もの子供を授かったそうです。
このタージマハルはインド北部のアグーラにあり、王の性欲の強さからインスピレーションを受けて「byアグラ」からバイアグラとなったという説もあります。
③ トラの力強さ
サンスクリット語でトラや雄のトラを意味するのが「vyaghra(ヴィヤーグラ)」です。
トラは発情期になると約2日で100回以上も交尾をするとされ、その力強さからサンスクリット語をもじってバイアグラとしたという説があります。
バイアグラの製造販売元はファイザーではない?
バイアグラの製造販売元はファイザーでしたが、2021年9月より分離・独立に至ったヴィアトリス製薬株式会社へと販売権が移っています。
それに伴ったバイアグラのパッケージなどの表記もヴィアトリスへと順次変更となるので、処方のタイミングによっては違いに驚かれるかもしれません。
錠剤の成分が変更されていることはないので、これまでと変わらずバイアグラとして服用いただけます。
参照元:製造販売承認承継および包装デザイン変更のお知らせ(ヴィアトリス製薬株式会社)
有効成分100mgのバイアグラも存在する?
有効成分シルデナフィル100mgを含んだ、ヴィアトリス製(旧:ファイザー)のバイアグラは存在します。
添付文書にも海外データとして100mgの記載があり、詳しいデータもあることから欧米などでは一般に処方されています。
ただ日本では50mgを上限の用量としており、海外に100mg錠があるからといって1回に50mgを2錠飲むことはできません。
日本人が100mgを服用した国内データはなく、自己判断での服用量の変更は危険ですので控えるようにしてください。
バイアグラを女性が飲むとどうなるか
女性がバイアグラを飲むと血行が促進され、膣や陰核(クリトリス)が敏感になることで濡れやすくなるとの噂があります。
しかしこれは憶測の域を出ることはなく、バイアグラを製造するファイザーも性的興奮障害を持つ女性への有効性は認められないとして研究の中止を発表しています。
参照元:Pfizer will not apply for a licence for sildenafil for women
ちなみにアメリカでは、女性のHSDD(性的欲求低下障害)の治療薬が登場しています。
2015年:addy(アディ)
2019年6月:Vyleesi(バイリーシ)
いずれも日本での承認予定はありませんが、男性だけでなく女性の性にまつわるトラブルも解消できる日はそう遠くないかもしれません。
バイアグラを毎日飲み続けるとどうなるか
バイアグラは1日(24時間)以上の服用間隔をあけていれば、毎日でも服用できます。
「心臓に悪い」という都市伝説のような話もありますが、バイアグラはもともと心臓の病気を治療するためのお薬。
つまり毎日飲んだから心臓に負担になるということはなく、
- 抗酸化作用
- テストステロンの増加
むしろこうした働きから、男性のアンチエイジングのために必要なお薬とも考えられています。
さらに2021年には米国科学誌「Nature Aging」にて、バイアグラを服用している人はアルツハイマー病の発症が69%も少ないとの研究レポートの発表がありました。
特に日本では高齢化が叫ばれているだけに、思わぬ形でバイアグラを使用する日が訪れるかもしれません。
まとめ
バイアグラはED治療薬の中ではもっとも古いタイプですが、どのED治療薬よりも多くのデータや実績が確認されているお薬です。
その意味ではもっとも安心感があるED治療薬とも言え、服用前の食事にさえ気をつけていれば高い効果も期待できます。
またED治療薬は種類ごとに特徴があり、シチュエーションによって使い分けることもできます。
医師と相談しながらバイアグラをはじめ他のED治療薬も試してみて、自分にあったものを見つけてみてください。